バード -最凶雀士VS天才魔術師- 1 (近代麻雀コミックス)』:山根和俊/青山広美のかんそーぶん

@ 『バード-最凶雀士VS天才魔術師-(1)』:山根和俊/青山広美(ISBN9784812476208)。 伝説のイカサマ麻雀コミックが奇跡の復活。ギャンブルフィッシュのコンビが贈る新たなる革命の一打。

ラスベガスで活躍するアメリカ随一とも言われる凄腕の手品師「バード」の前に現れた 日本からの客、美しき元女マジシャン沙羅とその祖父・朱雀正三。 日本の巨大暴力団グループの1つの頭目である 彼らは1ヶ月後に行われる莫大な利権を賭けた他組織との麻雀勝負の代打ちとしてバードを招聘しに来たというのだ。 一度誘いを断ったバードだったが、 相手方の代打ち…悪魔の指・賭博界の魔術師と恐れられる無敗の雀士「蛇」に興味を惹かれ その誘いを受けることを決断する。 こうして天才魔術師と最凶の雀士の極限バトルの幕が切って落とされた。 はたして究極の勝負の行方は如何に。

原作の青山広美先生が10年ほど前に発表した「砂漠の勝負士バード」のリメイク版とのこと。 作画の山根先生に合わせてか一部のキャラクターは女性に変更されていたり、年代的な部分も弄られいるようですが オリジナルは読んだことがないので詳細な変更点は不明です。 オリジナルは「全自動卓での積み込み」という不可能に果敢に挑んだ作品として知られているらしく 本作でもそのあたりのエッセンスは前面に押し出されていますね。 なにせ敵役となる「蛇」の必殺技が「全自動卓天和」ですからね、 その字面だけでどんなやねんという突っ込みを禁じ得ません。

本作の特徴として、ともかくイカサマありきなところでしょうか。 バードが語る麻雀とは「卓上のすべての牌を利用して、いかに早く14枚の和了形を集めるか」という 運や感情の介入しない極めてドライなもので、握りや入れ替え当たり前で進行していきます。 当然相手方も同じようにイカサマ上等で襲いかかってくるわけですから恐ろしい。 「ルールブックにはチョンボの罰則はあってもイカサマの罰則はない」…だからいいのだというものすごい論理ですが これらのことによって如何に相手を騙し、そして相手の企みを見破るかという文字通りの 頭脳と頭脳、テクニックとテクニックの戦いという形で昇華されているわけです。

第一巻の収録範囲ではまだまだキャラクターの顔見せ段階で本格的な知恵比べは次巻に持ち越しというところです。 連載誌は近代麻雀ですので、ややエロチックな描写なども入りますが、まあそのへんはあくまでエッセンスの一つ。 天才VS天才の知恵比べ、化かしあいの行方が楽しみな作品となっています。山根先生の濃いキャラクター描写も相まって 外連味はたっぷりと読み応えのある一冊になっています。 ギャンブルフィッシュが好きだった方なら確実に楽しめると思いますので、是非:D

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■関連情報
タイトル『バード -最凶雀士VS天才魔術師- 1 (近代麻雀コミックス)』
作者山根和俊/青山広美
出版社竹書房
発売日2011-07-07
区分一般
カテゴリ漫画
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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