『ビブリア古書堂の事件手帖-栞子さんと奇妙な客人たち- (メディアワークス文庫)』:三上延のかんそーぶん
@ 『ビブリア古書堂の事件手帖-栞子さんと奇妙な客人たち-』:三上延(ISBN9784048704694)読了。 メディアワークス文庫2011年3月の新刊。 古本を巡る様々な人間模様… それを読み解くのは人見知りの美人店長と、本を読めない大男だった。 すでに2巻目も発売されています。
「人の手を渡った古い本には、中身だけではなく本そのものに物語がある」 就活中の青年・五浦大輔は、亡くなった祖母が残したとある古本を切っ掛けに 北鎌倉にある古びた古書店<ビブリア古書堂>のオーナーである篠川栞子と知り合う。 人見知りがちでとても接客業が務まるようには思えない栞子だが こと本の事となると人が変わったように喜色満面で語り出し、 その鋭い洞察力を発揮して、その本に秘められた物語を 鮮やかなまでに詳らかにしてしまうのであった。 そんな彼女の様子に心惹かれ、入院中の彼女に変わって<ビブリア古書堂>で働き始めた 大輔は、栞子が語った通りに、古本にまつわる人々の物語に触れることとなる。 そしてそれは大輔や、栞子自身も例外ではなく…。
メディアワークス文庫はほぼ未チェックだったので、存在自体把握してなかったのですが 先日秋葉原ヨドバシカメラの有隣堂で気合い入れてディスプレイされてたのを 見かけて気になってたので購入。やー、大変楽しく読み終われました。 早速2巻も買ってきたくらいでして。 本の虫の美人古書店店長、それも黒髪ロングに地味な服装に 黒縁眼鏡と聞いて私がときめかないわけがありましょうか:D___ ねぇ?
物語は短編仕立ての各章を、時列で順に繋いでいく形となっています。 実在する書籍のタイトルが各章に付けられおり、 当然その古書にまつわる物語がミステリー風に展開します。 そして探偵役は栞子さん。助手役が大輔さんという配置です。 彼らが読み解く物語は決して明るいものばかりではありませんが、 「本」というもの、そして読書という行為そのものを見つめ直させてくれるような… そんなエピソード揃いです。
安楽椅子探偵宜しく、少ない情報から鮮やかに謎を解いてみせる栞子さんですが、 本以外のことについてはからっきしで、人と喋るのも苦手なおどおどとした人というのが ギャップ感あってたいへん可愛らしくて良いなぁとニヤニヤさせられっぱなしでしたよ。 大輔さんの方も栞子さんにほとんど一目惚れ状態でベタ惚れ気味なので ふたりが繰り広げるやり取りも大変眼福度の高いモノでした。 無論締める部分はしっかり締めてあるからこそいいのですけれどね。
アクション風のシーンや劇的な盛り上がりのシーンもありますが 全体としては優しい感じのする読み口の落ち着いた物語でした。 ミステリー仕立てではありますが、爽やかな読後感のある、 まさに本好き、読書好きのための物語でした。 そういう人にこそ是非読んでもらいたい作品だったかと。オススメです。
読子さん(R.O.D)、ひまわりさん(ひまわりさん)、そしてこちらの栞子さん。 やはり本と黒髪眼鏡美女の組み合わせは鉄板ですよね、鉄板。ああ、眼福かな。
■関連情報 | |
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タイトル | 『ビブリア古書堂の事件手帖-栞子さんと奇妙な客人たち- (メディアワークス文庫)』 |
作者 | 三上延 |
出版社 | アスキーメディアワークス |
発売日 | 2011-03-25 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)