『あそびにいくヨ!(17)-こねことなつとへいこーせかい-(MF文庫J)』:神野オキナのかんそーぶん
@ 『あそびにいくヨ!(17)-こねことなつとへいこーせかい-』:神野オキナ/西E田(ISBN9784840149945)読了。MF文庫J 2月の新刊。猫耳尻尾の宇宙人とのファーストコンタクトシリーズ17冊目にして久方ぶりの短編集。今回はアニメBDに特典として同梱されていた短編群+書き下ろしという構成です。
- 妹リュンヌと共に沖縄へとやってきた「犬の人」ジェンス。民間人として踏む久々の沖縄の大地に感慨深いジェンスだったが、彼女の頭を悩ます大きな問題は別にあって。いぬとしょうねんと暑い夏…第一話「ぐんようけんとしょうねんと」
- アントニア付きのメイドの仕事も板に付いてきた西原ゆき。そんなある日、映像部の合宿の代わりに企画されたお泊まり会で、同僚のターワルティと二人きりでアントニアの面倒を見ることになり…第二話「ぞく・ほそうでめいどはんじょうき」
- 真奈美の憧れの人・CIAの非合法工作員JACKことジャニス・アレクトス・カロティナス・カリナート。非情の任務の中に生きる彼女の素顔…第三話「見送る者、見送られる者」
- モルフェノス家のメイド達を統べる鬼のメイド長・摩耶。彼女は如何にして今の地位についたのか。その顛末…第四話「まやどのゆらいき」
- モルフェノス家の副メイド長・サラ。猫を溺愛する武闘派の彼女は如何にしてアントニアのメイドとなったのか…第五話「隻眼メイド誕生顛末記」
- 偉大なる最初のアシストロイド・ラウリィとの出会いがそれぞれの心の中に残したもの。それはほんの僅かな、でも大切な想いだった…第六話「おばーしゃんののこせしもの」
- アンドローラ号にて非常用通路の設置を行っていた面々。だが不慮の事故が発生し…第七話「とっちらけったちったかた」
- 事態を収拾し、やっとの思いで沖縄へと帰還した騎央たち一行。だが見慣れた筈の自宅近辺は何かが決定的に違っていて…。すれ違う二つの世界…第八話「ぱられるですれちがい」
- ある少年が綴る日記。それは彼の、大嫌いな親友との出会いと別れの物語…第九話「ぼく、こいつきらい」
えらく積んでしまいましたが、やっとこ読み始めてさくっと読了。 前述の通り、やや設定の違うアニメ版準拠の発表済み短編+原作準拠の新作短編という変則構成の一冊です。まあ、お得意の平行世界要素を使いつつ、 手直しありでまとめられており、特に強く意識する必要はありません。
短編集ということもあって、本編ではスポットライトの当たりづらい ジェンスさん、JACK、摩耶さん、サラさんなどの お姉さんズ主体のエピソードが多かったのが今回の短編集でしょうか。 特にジェンスさんはショタ少年に告白されてドッキドキという美味しい シチュエーションありがとうございました的な:D____ お堅い軍人さんが崩れる様子はいいですなぁ。 JACKのエピソードはふざけたカウガール姿のおねーちゃんであるJACKの 一人称で語られる、真奈美さんへの想いが見所ですかね。 大切な妹を心配して止まない姉という感じで暖かい気持ちになれる一本でした。 摩耶さんとサラさんそれぞれの馴れ初めエピソードは 全てが明らかになるわけではありませんが、彼女らの人となりを彫り込む エピソードで興味深かったですね。
一番挑戦的なのは第九話の「ぼく、こいつきらい」でしょうね。 少々読むのが大変でしたが、 良き隣人としてのアシストロイドが人類に受け入れられていく様子が 垣間見える、ほっこり系のエピソードで良いものでした。 このへんの延長戦上に「キャットテイル…」とかもあるのでしょうね。
第七話と第八話のあいだでとんだ大冒険があったようなのですが、 そのあたりはまるっとカットされており、多少消化不良感はありますね。 まあ、とっちらかっちゃいますから、これはこれでいいのだと思いますけれど。
本編もそろそろラストスパートとのことで、ふたたび発情期が迫りつつありますが… 騎央くんやアオイさんや真奈美さん三人ともしっかり「責任」を取れる用意が 出来ているのか。騎央くんとアオイさんはともかく真奈美ちゃんはそっち方面は怪しい 気がしますが、どうなんでしょうね(笑 次巻にも期待したいところです。
■関連情報 | |
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タイトル | 『あそびにいくヨ!(17)-こねことなつとへいこーせかい-(MF文庫J)』 |
作者 | 神野オキナ |
出版社 | メディアファクトリー |
発売日 | 2013-02-22 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)