『僕は友達が少ない 8 (文庫J)』:平坂読/ブリキのかんそーぶん
@ 『僕は友達が少ない(8)』:平坂読/ブリキ(ISBN9784840145985)読了。MF文庫J新刊。 変わり者たちが友達を求めて集う隣人部を舞台とした残念系コメディ8巻目。 少年は選択を迫られ、そして物語は大きな転機を迎える。
- 煮え切らない小鷹の態度にごうを煮やした理科は、小鷹に「選択」を迫る。 だが、変化を恐れる小鷹は答えを出さぬままその場から立ち去るのであった。 そして文化祭もいつものように残念な結果に終わり、日常が戻ってくる。 だが、やっと手に入れた幸せな居場所を守りたい、 そんな小鷹の想いを置き去りにして状況は移り変わって行くのだった。 隣人部に襲いかかる危機。そして明らかになっていく少女達の本当の想い。 追い詰められた小鷹はついに隣人部からすら逃げだしてしまい…。
強烈な引きで終わった前巻からどのような形で続くのかと楽しみにしていたのですが 期待値以上の内容を提示されて小躍りする気分のシリーズ8巻目です。 これまでも強烈な引きを軽くスルーというパターンは何度かやってきてるものの 今回ばかりはそういうわけにも行かずというところでしょうか。 それでもいつものようにゲームに興じたりとアホ展開やってるのが本シリーズの凄いところではありますが。
今回は、小鷹が現状をどのように捉えているのか、何故あのような態度をとり続けるのかが詳らかにされ… まあこのあたりは予想通りというかそのままだったのですが…彼の想いに共感を抱けるのかどうかは 読者にとってのひとつのキーポイントかなと。 これまでも小鷹に対して「なんだこのリア充は」的に言う人が多かったわけですが、 見える景色が変わってくるんじゃないかなぁと。少なくとも変化に怯える小鷹を笑う気には私はなりません。
あとはやはり理科と幸村の1年生組でしょうか。極めて記号的で都合のいい賑やかしの位置にいたふたりが魅せる 素顔にはしびれました。理科についてはこれまでもちらちらと本音が透ける部分がありましたので 驚き自体はそうでもないのですが、幸村については完全に予想外というか…。 やーもうキャラクターとしての魅力が一気に増した感じですよ。惚れるね。 マリアは……まあ、ガンガレ。
2年生組、本人主導での動きは少なめながらも 星奈は相変わらずの空気の読まなさっぷりで爆弾投下してくれますし、 夜空さんは……なんかもう最近すっかり負け癖付いてますね(泣 …とまあ、要所は押さえてくれてるので良かったかなと。次巻は彼女らのターンでしょうし、楽しみなところです。 本格的に登場した生徒会メンバーたちも今後どこまで絡んでくるのかが未知数で楽しみですね。 遊佐さんはわんこ可愛い。日向会長は豪放パンツ可愛いよ!!(何
色々とちゃぶ台返しが連発して刺激的な巻でした。 ラストの想いと想いをぶつけ合うふたりの姿がともかく青春してて素敵だったなぁと。 長いプロローグは終わり、本当の意味でのラブコメディがやっと始動と、さあここからがある意味正念場でしょうが どのような物語を紡ぐことになるのか楽しみなところです。
ところで、理科の「あの一人称」は深読みすべきなんでしょうかね?
■関連情報 | |
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タイトル | 『僕は友達が少ない 8 (文庫J)』 |
作者 | 平坂読/ブリキ |
出版社 | メディアファクトリー |
発売日 | 2012-06-22 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)