『疾走れ、撃て!-ハシレウテ-(7) (MF文庫 J か 3-25)』:神野オキナ/refeiaのかんそーぶん
@ 『疾走れ、撃て!(7)』:神野オキナ/refeia(ISBN9784840145961)読了。MF文庫J新刊。 異世界から現れる異形の存在「ダイダラ」と戦争状態にある日本を舞台にした学兵ラブコメの7巻目。 ただ無事平穏に兵役を終えられればいい…そんな少年の願いも空しく、世界は少年を英雄に仕立て上げようとする。 そして敵もまた少年の力を標的にして大きく動き始め…。
- リヴァーナたちによって届けられた「轟雷・改」により、富士山麓での激戦を切り抜けた理宇。 そんな彼を待っていたのは事後処理の書類の山とメディアからの取材だった。 「轟雷・改」の戦闘映像と乗り手である理宇の名前の公表…軍上層部が行った、 理宇を「英雄化」しようとする動きの中でも、理宇はこれまで通りに変わらずに 病院での検査が続き留守がちな虎紅とミツキの事や、 近づくクリスマスに向けて小隊メンバーへの慰安に心を裂く日々を送るが…。 そしてクリスマス。ナイアガラの最前線で目撃されたダイダラの新戦力が、日本へと上陸する。 これまでにない異様な力を持つ脅威が迫る中、はたして理宇たちの運命は。
状況はさらに緊迫し、ついに一線を越えた感じですね。 ラブコメ的には完全に溜め状態でストップかかっちゃってます。 一応、虎紅さんとミヅキさんの間では進展ありましたけれども。 ダイダラたちの動き的にいつあってもおかしくはないなーと思われていたタイプの新型も登場。 良い具合に心を抉ってくれる持って行き方が精神的にキツいです(つー; こういう取り返しのつかない状況って苦手なんですよ、いや本当に。
軍上層部の動きもこれまでとは違った様相を呈してきました。 果たしてどっちを信用するべきなのか見えなくなってきたのはミスリードなのか何なのか。 良い感じにだれも信用ならん感じがまたなんともはや。
そんな「大人って…」な状況の中、それでも子供達の事を真剣に、そして真摯に考えてくれる 大人達もまた存在することには救われますね。 どこまでも絶望と希望が同居するのが本作の良いところですね。 良くできた子だった理宇くんの心の闇にも触れられ、そのへんがどう効いてくるのかも注目です。
表紙はリヴァーナさん。彼女の運命も大きく流転しましたが、果たしてこの後どうなるのやら。 シリーズも終盤戦の言葉通りに、取り返しがつかない地点に足を踏み入れた巻でした。
■関連情報 | |
タイトル | 『疾走れ、撃て!-ハシレウテ-(7) (MF文庫 J か 3-25)』 |
作者 | 神野オキナ/refeia |
出版社 | メディアファクトリー |
発売日 | 2012-07-23 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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ページ執筆者:東雲あずみ
Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)