変態王子と笑わない猫。(5) (MF文庫J)』:さがら総/カントクのかんそーぶん

@ 『変態王子と笑わない猫。(5)』:さがら総/カントク(ISBN9784840145282)。MF文庫J新刊。 「猫神」に翻弄される変態王子と少女たちの迷走ラブコメディ5巻目。今度の迷惑は時空を超えて…。

  • 最近揃って様子のおかしい筒隠姉妹。 その原因はイタリアにいるふたりの祖父母からの手紙にあった。 食い違う、祖父母が主張する「過去」と鋼鉄さんが記憶している「過去」。 はたしてどちらが正しい記憶なのかをどうにか確認しようとする 横寺と月子だったが、介入してきた「猫神」の意趣返しによってその「願い」を歪んだ形で叶えられてしまう。 こうして10年前の世界へと飛ばされてしまった横寺と月子。そこでふたりはとある人物と出会うが…。 はたしてふたりが見届ける真実の過去とは。

物語の大きなターニングポイント的なお話でした。4巻での小豆梓の大攻勢を受けてか今回はがっつりと 月子さんを中心に、鋼鉄さんと筒隠家の事情に踏み入る話…だと思ったら思わぬ方向で飛び火してたわけですが…。 やはり猫神の力が万能過ぎて誰の何を信じればいいのかすら曖昧な印象なのが辛いなぁ。

月子さんのターンということもあり、魅せ場もたくさんあったのですが 個人的な印象としてはやはりツカサさんの印象が強め。 横寺君が頻繁に押し倒したい押し倒したいと呟いていましたが概ね同じ印象ですね(ドヤ顔で 大切なものを奪われ尽くして疲れ切った未亡人の姿は得も言われぬもの悲しさを醸していて なんかもうグッときっぱなしといいますか。雑誌の一件とか泣くわ!!的な。 あとは「少年」ですかね。気概のあるたいへん男前な良い子さんでした。いやもう 月子さんがイケナイ道に目覚め掛けるのも分かるというか、純粋培養したくなるよねというか。

死人持ってくるのは正直反則だよなぁと思いつつも涙腺にズンと来るエピソードでありました。 たとえ幻想であったとしても、4人が仲良く過ごした時間がそこにあったと思わせてくれたのは ナイスフォローだったと思います。引き寄せる猫の悪意性は疑う余地もありませんが、 引き渡す猫の方も良い神とはとても思えないなぁと思いつつ、次巻が楽しみ…かつ不安なところです。 小豆梓がこのままピエロだったら正直とてもダメージが深いです(泣

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■関連情報
タイトル『変態王子と笑わない猫。(5) (MF文庫J)』
作者さがら総/カントク
出版社メディアファクトリー
発売日2012-03-22
区分一般
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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