『あそびにいくヨ!(15)-あねうえとにかくけっこんしやう!- (MF文庫 J か 3-24)』:神野オキナ/西E田のかんそーぶん
@ 『あそびにいくヨ!(15)-あねうえとにかくけっこんしやう!-』:神野オキナ/西E田(ISBN9784840145275)読了。 MF文庫J新刊。お気楽極楽猫耳宇宙人とのファーストコンタクトシリーズ第15巻。 自分たちの未来を見据え始めた少年たちの身に巻き起こる新たな騒動とは。
「さあ、私と結婚してくれ!」
- ローマ法王とキャーティア代表クーネ艦長の歴史的な会談から数ヶ月、 地球とキャーティアの外交問題は新たなステージへと進み、騎央たちの手から離れつつあった。 自らの目標を見出し歩き始めた騎央は夏休みを控えて穏やかな日常を過ごしていた。 そんなある日、アオイの前にガーヴルのサヲリが再び姿を表し、義姉である彼女に自分との「結婚」を迫る。 異星人の「義妹」の唐突な申し出に、身の危険を感じたアオイはその場を逃げ出すが…。 一方、キャーティアシップではチャイカの幼い娘たちが、母親に黙って地球へ降下するという事件が発生し…。 そんなトカゲ娘と子猫が巻き起こす騒動の一幕。
1年8ヶ月ぶりのシリーズ新刊。 今巻から「諸事情により」ということで挿絵担当が放電映像氏から西E田氏へ変更となっています。 淡い絵柄から濃い絵柄へと真反対の変更ではありますが、 外伝であるキャットテイルアウトプット!シリーズは既に西E田氏が挿絵担当をされており 事前に慣れる時間が在った分、違和感的なものはあまり無かったかなと。個人的には歓迎しています。
今回は再び現れたサヲリさんと子猫ふたりが巻き起こす騒動を縦軸にしつつ、 騎央、真奈美、アオイ、そしてエリスやアントニアそれぞれが、 それぞれの未来についての道筋を見出す話だったかなと。 前巻で種蒔きされたシリーズラストへの道筋がどういう風に発現するかなと思いつつ読んでいたのですが 思った以上に騎央くんの成長度合いが高くて、驚くやら嬉しいやら。 まだ時間が十分にある分、どういう風な舵きりがされるのかが読めないので愉しみなところです。 真奈美さんはまだまだ覚悟が足りない感じでフラフラ感が否めませんが、どのへんに着地点を見出していくのかなぁ。 アオイさんは今回は家族の問題再びという感じですが、13巻での悲壮感とか追い詰められ方とは違って 今回は珍騒動という感じで微笑ましかったですね。可愛い妹の巻き起こした騒動に困らされつつも 「家族」としての距離感を見出していく感じが、本当に良かったなという印象です。 エリスは…彼女については今回は動きは少なめかな。このへんはラストへも繋がる話でしょうからゆっくりでしょうね。
サヲリさんはややイメージチェンジして(遺伝子的な意味で)再登場。 全体的にたいへん可愛らしい扱いでしたね。 挿絵のどたぷーん感や、コスプレ感溢れる衣装などなかなか美味しいキャラになったなあと(笑 子猫さんたちとじゃれあってる姿が微笑ましい感じでした。 チャイカさんの娘さんたち、レイーマとラーマ。レイーマは本当にミニチャイカという感じで 優秀な悪戯っ子ぷりが微笑ましい感じでしたかね。ちゃーんとラーマに対してお姉ちゃんしていて良かったです。 今回は振り回されっぱなしだったチャイカさんは、これまでとは打って変わって母親としての顔が 前面に押し出されていて新鮮だったかな。アニメでもこのへん見たかったッスよ…。
あと今回は「キャットテイル・アウトプット!」への伏線もたくさん置かれて楽しい感じでしたかね。 あの時代の世界情勢的にどうなっているのかが見えてきたので、見通しは良くなったように思います。
終盤へ向けての騎央の考えがある程度固まったことで、ここからはラストへ向けて着実に進む感じになるんだろうなと 思いますが、作中期間がまだ十分にあるため平坦に進むとも思えず、さてどうなっていくのやら。 敵役もまだ残っていますのでそのへんとの決着も視野に入ってくるのかなぁ。 何にしろ続きが楽しみなところです。
余談。以前触発されて和ミートさんに注文して「ぶたりめ」と「男のぶたりめ」を通販して食してみたのですが 個人的には「ぶたりめ」が好みだったなー。あれはまた注文したいところです。
■関連情報 | |
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タイトル | 『あそびにいくヨ!(15)-あねうえとにかくけっこんしやう!- (MF文庫 J か 3-24)』 |
作者 | 神野オキナ/西E田 |
出版社 | メディアファクトリー |
発売日 | 2012-03-22 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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さがら総/カントク

Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)