『変態王子と笑わない猫。(3)(MF文庫 J さ 8-3)』:さがら総/カントクのかんそーぶん
@ 『変態王子と笑わない猫。(3)』:さがら総/カントク(ISBN9784840138932)。MF文庫J新刊。 「猫神」に振り回される変態王子と少女達の迷走ラブコメディ3巻目。
夏休みの騒動も一段落して、体育祭が迫る9月。 小豆梓にまつわる問題に頭を悩ませつつも マイ義妹(予定)の筒隠月子ちゃんと概ね平和で幸せな日常を送っていた 僕・横寺陽人の前に突然一人の少女が現れる。 ツインテールに元気印の彼女はエミ…我が友人ポン太の妹…だったはずだ。 そんなエミにせがまれ、彼女に学園を案内する途中、 突如として学園は異国情緒溢れる姿へ変貌を遂げてしまう。 そして変態のレッテル貼られまくりの僕への周囲の扱いも一変し…いったい何がどうした?
いや、確かに「逆襲」は期待してたんですけれどもね…。 妹印の新ヒロイン・エミちゃん登場、そして物語も大きく動き始めた3巻目でした。 テンポ重視の軽妙な文章は今回も健在で、軽妙すぎて読んでる途中で振り落とされそうに なることも幾度か(^-^;;; 空間描写が薄めなためか作中でたまーに迷子になりかけるんですよね…。 まあ、短所を打ち消してあまりある長所が強いんで全体評価としては今回も高いわけですが。 既刊に引き続き、愉快にさっくり読めました。
今回も変態思考一直線の陽人くんは割と救いようのない感じですが、 そのあくなき変態パワーには思わず憧憬の念を抱きます。 月子さんは今回はやや大人しめな位置づけかな。正妻然としたどっしりとした落ち着きといいますか。 その分、鋼鉄さんの攻めが留まるところを知らない感じですね、ばちこーんと。 本当どうしようもなく残念な人なのに戦闘力の高さだけは本当に半端無いよ…。 さらっと頼れる姉御肌なところも垣間見せてくれたりと惚れるわー的な。 あと、今回全体的に挿絵が良い仕事し過ぎでですね、鋼鉄さんのスク水に包まれたロケットおっぱいが 床に押しつけられてつぶれる様とか…なんですかこのご褒美は。挿絵で真面目に吹いたじゃないですか。 え、小豆梓? それは読んでのお楽しみですな:D
想定していたのとはかなり違った方向に舵を切ったなぁというのが読み終わっての第一印象。 元々1巻目である程度綺麗に着地した物語だったものを膨らませていってるわけで 歪みが出てくるのはある程度しょうがないかなぁとも思います。 この舵切りの行き着く先がどうなるのかは、次巻次第かなと。 続刊が楽しみなところです。
なお、今回のダークホースは間違い無く副部長さんです<小豆梓はどうした
■関連情報 | |
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タイトル | 『変態王子と笑わない猫。(3)(MF文庫 J さ 8-3)』 |
作者 | さがら総/カントク |
出版社 | メディアファクトリー |
発売日 | 2011-05-25 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)