『ROOM NO.1301―しょーとすとーりーず・ふぉー (富士見ミステリー文庫)』:新井輝/さっちのかんそーぶん
@ 『ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・ふぉー』:新井輝/さっち(ISBN9784829164068)。読了。 「ROOM NO.1301」シリーズの短編集第四弾。 ドラゴンマガジン、ファンタジアバトルロイヤル誌にて発表されたものに書きおろし2本を加え収録。 「富士見まして〜ミステリーわぁ」。
TV番組に感化された綾の希望で催眠術の実験台となった健一。眉唾モノと思っていたら本当にかかってしまい…「僕と綾さんと千人の千夜子ちゃん」。 アイドルの卵・咲良と刻也の妹・狭霧の出会い。波長の合う二人それぞれの転機…「私とお嬢様とメガネなお仕事」。 未来の夫・圭一郎の提案で、彼とオバケ屋敷でデートすることになったホタル。こ、怖くなんか無いんだからな!…「私と圭一郎と恐怖の館」。 友人に便乗して高級プールに遊びに来ていた鈴璃に突然声をかけてきたのは金髪碧眼の美女…錦織エリだった。彼女は言う…私たちは似たもの同士ねと…「私とエリさんと嫌でも目立つ自分」。 妹・狭霧から母親が入院したことを聞かされた刻也。急いで病室に駆けつけるが、そこで待っていたのは…「私と有馬君と病院での出会い」。
今回のエピソード群は本当の意味で本編の補完となるものばかりだったかな…という印象。 「千人の…」では、健一本人も自信がなかった千夜子への恋心が示されます。 「嫌でも…」では、綾のプロモータであるエリがかつての13階の存在を間接的に知っていたことが 示されます。これまでもなんどか匂わせるようなことは言っていましたが、それに対するエリのスタンスが示されたのは初めてですわな。超然としたエリさんが抱える当たり前の弱さみたいなものもなかなか。 「病院での…」は刻也くんの家庭の事情に一歩踏み込むのと、かつて提示された冴子との初めての出会いについて少し触れられます。思った以上にヘビーそうで、今後本編にどのような形で反映されてくるのかがちょっと怖いですね。刻也とその母との会話は似たような経験のある人も多いんじゃないかなと思わせるこそばゆさがなんとも(^^; 有馬母のやや意外な人物像にも注目です。
お気に入りは「千人…」と「恐怖の館」あたりかな? ホタルぅ…(つд; 例によって本編読者は読んでおいたほうが良い短編集には違いないです。 (Permalink)
■関連情報 | |
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タイトル | 『ROOM NO.1301―しょーとすとーりーず・ふぉー (富士見ミステリー文庫)』 |
作者 | 新井輝/さっち |
出版社 | 富士見書房 |
発売日 | 2008-01-15 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)