フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生?』:賀東招二/四季童子のかんそーぶん

@ 『フルメタル・パニック! マジに危ない九死に一生?』:賀東招二/四季童子(ISBN9784829136683)。 富士見ファンタジア文庫新刊。フルメタル・パニック!実に6年ぶりとなる短編集。

  • サバゲー同好会(未公認)の正式認可を賭けた宗介VSかなめ&サバゲー同好会(未公認)の面々との戦いの顛末とは…『与太者のルール』前後編
  • ある朝、マンションのゴミ出しで生真面目で融通の利かない清掃員のおばちゃんとひと悶着ありご機嫌斜めのかなめ。しかしマンションで起きた空き巣事件の容疑がおばちゃんに掛かった事を知り、どうにも納得が行かず…『ご近所のサーベイヤー』
  • 宗介が招かれたという謎のイベントに潜入したかなめと恭子。そこはボン太くんで溢れる異様な世界だった。そして今、300体のボン太くんに決起の刻が迫る!!…『つぶらなテルモピュライ』
  • メリダ島の決戦から3ヶ月ほどして、テッサは単身とある南国の田舎島へと赴いていた。テッサにとって思い出深い「彼」の眠るその生まれ故郷の島で彼女を待ち受けるものは…『テッサのお墓参り』

2003年〜2004年のドラゴンマガジン掲載分、2009年のドラマガ300号記念次、そして書き下ろしと 足かけ8年分の短編集というなかなか壮絶なことになっている、6年ぶりの短編集9冊目(サイドアーム2冊除く)。 本編がああなって以降、すっかり見られなくなっていた宗介とかなめの陣内学園でのドタバタが また読めたという感じで、なんとも懐かしく、かつ楽しい一冊でした。 どっかんばっかんと毎度大騒ぎしつつも、しっかりと通じ合う宗かなだったり、 かなめちんの孤独に触れてみたり、謎の歴史的感動巨編になったりしちゃうのが面白いところですね。

『つぶらなテルモピュライ』は是非映像化してもらってですね、 嘘字幕つけて「もしコミケの混対スタッフが300体のボン太くんだったら」という MADが作られるべきだと思います(キリッ ボン太くんバリエーションズ半端無い…。

書き下ろしの『テッサのお墓参り』は、初となる本編の後日談。 本編では重要な位置に居ながらも既に故人で登場することの無かった彼のお墓参りに赴くテッサが描かれます。 ナチュラルにあててんのよを繰り返すテッサっぱいマジエロス!!カラー口絵のテッサっぱいマジエロス!!… とか思わず取り乱したくなるのは置いといて。その後の人生を歩むそれぞれの姿が垣間見えるのが ともかく楽しいですね。この短編集と同時発売となっている外伝「フルメタル・パニック!アナザー」シリーズへの 伏線となる要素もばらまきつつも、本編の読者としてはなかなかに感慨深いテッサ的な気持ちの総括とも 言える内容になってるのでは無いかと。しかし、妙に気弱になっているマオ姐さんの愛おしいことよ:D

フルメタファンなら言われなくても迷いなく読むべき一冊かと。 タイトルに数字が入る形式の短編集はこれでラストと思われますともあるので 残念に思いつつも、まあしょうがないですしね。 「アナザー」とは別に賀東先生のファンタジアでの新作も準備されてるとのことで そちらも楽しみなところです。

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■関連情報
タイトル『フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生?』
作者賀東招二/四季童子
出版社富士見書房
発売日2011-08-20
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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