フルメタル・パニック!-ずっと、スタンド・バイ・ミー-(下) (富士見ファンタジア文庫)』:賀東招二/四季童子のかんそーぶん

@ 『フルメタル・パニック! ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)』:賀東招二/四季童子(ISBN9784829135532)読了。富士見ファンタジア文庫新刊。12年に渡って続いてきた長編シリーズ、その最終巻。 『戦うボーイミーツガール』の真骨頂。

数々の犠牲を払いながらも敵の本拠地と化した メリダ島へと突入した相良宗介とARX-8<レーバテイン>。 敵ASによる包囲網を突破し、千鳥かなめの元を目指すも、 その前に新型兵器を搭載した<ベリアル>を駆るレナードが立ちふさがる。 一方、全面核戦争を防ぐため核ミサイル基地を強襲した マオ達ミスリル残党も危機的状況を迎えていた…。 はたして世界の命運を賭けた戦いの行方は? そして宗介の魂の叫びは、かなめの元に届くのか!?

まずは、賀東招二先生、四季童子先生、12年間本当にお疲れ様でした。 良い物語をありがとうございました。

読むのがどうにも勿体なくて一晩二晩寝かせてしまいましたが、 そろそろ読了した方の感想がちらほら目に入ってきたので一気に読了。 ほぼシリーズ開始直後からのお付き合いだったかと記憶している( 当時はまだドラマガ月購読してたよねー)のですが ともかく感慨深さが先に立つというか…満足感も当然あるのですが やはり寂しさが先に立つかなぁというのが正直なところですね。

本編で印象的だったのは冒頭の宗介の大演説、ifの世界の宗介とかなめちん、 台無しくんの華麗なる台無しっぷり、カリーニンさんの真意、そしてエピローグですかね。 宗介の大演説と、その結果発生する状況についてはなんともフルメタらしい流れで ニヤニヤするやら苦笑するやらで。 まあ、宗介にもため込んでたものが沢山あったんだなぁという感じですね。 本音の部分が垣間見えたなぁと。思い切り聞かれてるし 絶対これで死ぬまでネチネチやられる羽目になるんだぜ…。 あとはやっぱり台無しくんの台無しっぷりでしょうね。本当に色々台無しだよ(笑 いやもう愛されてるよねぇ、台無しくんは。姐さんとのらぶらぶ風景が見てみたいぜ。

カリーニンさんの真意については、正直に言うと全然思い至ってなかったので やっと腑に落ちたなぁという感じですかね。鉄の男の素顔、「オトナ」の素顔… まあ、このへんはこの歳になってこそ共感出来る部分が出てくるなぁと(遠い目 最後まで愚直で不器用な親父さんだったということですね。

そしてラスト。この物語の終わりはこの場所意外ありえませんよね。 完膚無きまでに破壊されたはずの「日常」への回帰、 消えない傷も増えたけれど、それでも日々を営んでいく人間の強さ…涙腺に来ることこの上無い。 大騒ぎの中で交わされる宗介とかなめちんのやりとりは ボーイミーツガールな物語のラストを締めくくるのに相応しいと言えましょう。 見開きイラストも素晴らしかった。

短編集の予定はあるとのことなのでそちらも楽しみに待ちたいところですが 数年待たされるのだけは流石にもう勘弁願いたいところですね、先生:D 望み通りになったその後のアルとか見てみたいなぁと(笑

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■関連情報
タイトル『フルメタル・パニック!-ずっと、スタンド・バイ・ミー-(下) (富士見ファンタジア文庫)』
作者賀東招二/四季童子
出版社富士見書房
発売日2010-08-20
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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