だから僕は、Hができない。 死神と人生保障 (富士見ファンタジア文庫)』:橘ぱん/桂井よしあきのかんそーぶん

@ 『だから僕は、Hができない。-死神と人生保障-』:橘ぱん/桂井よしあき(ISBN9784829135341)。読了。 富士見ファンタジア文庫新刊。 微乳死神お嬢様と妄想エロ吉くんが繰り広げるちょっぴりえっちなドタバタコメディ物語。

人間が死神と契約し、その生涯において様々なサポートを受けながら生きていくことが一般化した世界。 周囲から「エロ介」と呼ばれるほど、自分のリビドーに正直な日々を送る高校生「加賀良介」がひょんなことから出会ったのは、死神界からお忍びで人間界にやってきた死神界の名門の家の跡継ぎだという赤毛の少女・リサラだった。「女の子は宝であり、どんなことをしても守らなければいけない」…そんな自らの信念と「エッチな期待」に突き動かされた結果、リサラの探し物に協力することになった良介だったが、 その代償は…良介の【スケベ心】だった。 リサラの霊力として吸い上げられ、 どんどん萎んでいく良介の【スケベ心】。 エッチなものをみても何も感じないなんて許せるかっ!! はたして良介は自らのアイデンティティを守り抜けるのか?

さくさくと読了。 作者さん、本業はエロゲー系のシナリオライターさんらしく(代表作にジブリール4など)、 全体的な雰囲気としては学園系ドタバタラブコメエロゲの日常パートという風ですかね。 大きく捻ったところは無いものの、テンポ良く、 かつ女の子がなかなか魅力的に描かれていますので楽しく読めました。 なお、タイトルなどエッチ要素が強調されている感はありますが、 内容的には少年向けのちょっとエッチなラブコメディ的なもので 間違ってもガチのエロシーンなどはありません。 せいぜいお色気シーンでアンダーヘアへの言及があるのが珍しいくらいかと:D なのでガチエロ方向を期待するのはやめておいた方が無難です。

本作の世界観で一番特異な点、 死神と人間の契約…というのは、まあ「生命保険」と理解すればOKな位置づけですね。 契約金を払い続けることが実在の保険では必要ですが、 死神との人生保障契約では死後に魂の力の結晶「ライフジェム」を渡すという形になっています。

主人公の良介くんは高校生男子としては健全すぎるほどに溢れるリビドーに正直なバカ野郎です。 同時に自らの信念である「女の子は宝物主義」に全力を注ぐ姿はとても男前でもあります。 同じエロ好きとして、彼のリビドー全開、趣味性全開のトークには共感せざるを得ませんな。 制服は全部脱がしちゃ駄目だろ!!とか、裸Yシャツに黒タイツとか…。 まあ、本人鈍感で気づいてないだけで結構モテてるのもある意味お約束かもしれません:D

ヒロインは主軸となるリサラを中心に、 幼馴染みのおどおど系巨乳娘 美菜さんなど可愛らしい子揃い。 リサラさんはひと言で言えばツンデレ系統なわけですが、 どちらかと言えば素直になれない系の方が性格かなぁと。 サドっぽい言動を好むわりに、初心な所とか可愛らしくて良いなぁと:D おっぱいが慎ましやかな以外はほぼ文句のつけようも無い完璧っぷりですし。 エロコメなので裸Yシャツ+黒ニーソとか、エロくなくてもエプロン姿とか、下着姿とか ご褒美シーンが多いのも素敵でした。 あちこちで繰り広げられる美菜さんとの良介に対する 静かな想いのぶつけ合いとかも大変美味しくてニヤニヤです。本人多分無自覚なのも○。

挿絵の桂井よしあき先生は割と旬なエロ漫画家さんなのでこのタイミングで持ってきたのは 慧眼と言えましょう。どの挿絵も魅力的で良いものです。黒タイツと恥じらい顔ハァハァ。

以下続刊ということで、物語としては一段落してますが、 本筋はまだ謎のままなので続きも楽しみにしたいと思います:D (Permalink)



■関連情報
タイトル『だから僕は、Hができない。 死神と人生保障 (富士見ファンタジア文庫)』
作者橘ぱん/桂井よしあき
出版社富士見書房
発売日2010-06-19
区分一般
カテゴリライトノベル
Amazon
アフィリエイト
Amazonで購入


ページ執筆者:東雲あずみ

電子書籍

Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
About.
ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
読書感想
かんそーぶんリスト


電子書籍