『せまるニック・オブ・タイム―フルメタル・パニック! (富士見ファンタジア文庫)』:賀東招二/四季童子のかんそーぶん
@ 『フルメタル・パニック! せまるニック・オブ・タイム』:賀東招二/四季童子(ISBN9784829132661)。 富士見ファンタジア文庫新刊。フルメタ!長編シリーズ最新刊。 なお予定では長編は次で完結とのこと。収まるかどうかは怪しい感じですが。
以下、読んでない人は読まないほうがいいです
宗介と合流したテッサ率いるトゥアハー・デ・ダナンのミスリル残存部隊は、 各地に散らばる残存兵を集めながら、戦力の拡充に努めていた。 そんなデ・ダナンにもたらされた一通の暗号通信。 これを受けたテッサは、宗介やクルツ達を率い、暗号に記された座標へと向かう。 それは全ての…この歪んでしまった世界の…始まりの地だった。
先行した感想文がどこもかしこも興奮気味なのが良くわかる、 そんな急展開急展開急展開の一冊でした。 フルメタ世界における唯一のイレギュラーである「ウィスパード」の謎が一気に明確に。 きわめてオカルト的ですが、世界観的にぶっ飛びすぎない範囲で収められてたのにやや感心。 レーバテインの新装備の地味っぷりも良くも悪くも泣けてきます。 あくまでもリアル寄りのミリタリ世界…そこは貫かれてますな。 アマルガムの御都合的な変質については、まあ、そのへんはしょうがないでしょうね。 普通にやってたら絶対勝てませんし。 カリーニンの真意も定番の予想をぶっちぎってくれててなんともはや。
そして、最大のトピック。読み終わった後で思い返してみると、 前半がほとんど丸々○○フラグだらけというもの凄い構成で。 あそこまでいって…でなかったらそれはそれで凄いですけどね、1%くらいは望みはあるさ。 終盤の流れの熱さは特筆に価しますが、 マオねーさんが可愛かった分、なんともいえない気分になります。 レイスの本名とか、お笑いネタも入っていたものの、とても笑える雰囲気じゃないですしねぇ。
今回を受けて、この物語にどういう結末がつくかはさらに混沌としてきました。 考えうるどちらの結末も今のところアリとしか思えませんからね。 なんらかの見落としが示唆されているので、片方の確率がやや高めではありますが。 なんにしろ、続きもうしばらく先にはなるでしょうが、楽しみに待ちたいと思います。 (Permalink)
■関連情報 | |
タイトル | 『せまるニック・オブ・タイム―フルメタル・パニック! (富士見ファンタジア文庫)』 |
作者 | 賀東招二/四季童子 |
出版社 | 富士見書房 |
発売日 | 2008-02-20 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)