僕らはみんな河合荘 1巻 (ヤングキングコミックス)』:宮原るりのかんそーぶん

@ 『僕らはみんな河合荘(1)』:宮原るり(ISBN9784785936310)。 ヤングキングOURS連載。 古アパートに集う残念系住人達が繰り広げるドタバタな日常コメディ1巻目。

両親の転勤を機に無理矢理一人暮らしを認めさせた少年・宇佐。 新居となる河合荘の部屋は古びた日本邸宅の四畳一間だったが、 新たな生活に期待を膨らませる宇佐にとっては取るに足らない問題…かと思われたが…。 続々と登場するなんか残念な先輩住人達、 そしてその中には同じ学園に通う、憧れの先輩 河合律さんも居て。 これはフラグかそれとも罠か。恋物語にはほど遠い残念系日常コメディ開幕です。

「みそララ」、「恋愛ラボ」などこれまで4コマ系で 今も活躍される作者さん初となる非4コマのストーリー漫画です。 とはいえ、そういうことは特に感じさせない流麗っぷりでコマ割にしろ くるくると変わるシリアス絵とコメディ絵の取り合わせなど ストーリー的にも絵的にもとても楽しめた一冊でした。

舞台となる河合荘はいわゆる集合住宅的なアパートではなく一軒家を部屋貸しする形の アパートです。めぞん一刻式ではなくてまほらば式といえば通じる人には通じますかね? なので住人間の距離感はかなり近めで、いつも顔をつき合わせてはドタバタを繰り広げる という感じですね。それぞれの人生ありーの、ゆるい日常ありーの、 ほんのりラブコメ?ありーのと、軽くビターな話もありますが、 基本的に賑やかなお話が中心です。

そして憧れの先輩も同居人の一人と。 そんな律さんはショートボブで飾り気無しの物静か系の読書家さん。 読書最優先の気難しい人ですが、時折見せる砕けた表情や笑顔がなんとも魅力的。 そんな彼女と宇佐くんの3歩進んだように思ったら 10歩下がるようなじわじわとした関係構築っぷりも見所ですかね。

しかし青年誌でこの設定だったら ちょっとくらい桃色なイベントが発生してもよさそうな ものですが、やっとこ立ったラブコメフラグも即ブチ折られる残念加減:D これでもかとばかりに投入されるオヤジ気味な 下ネタで溢れかえるというのがなんともねえ。

他の住人さんでは酒乱でナイスバディでややチョロめな眼鏡お姉さんの麻弓さんが 可愛くて好きですかね。わりと面倒くさいお姉さんですが、お姉さんスキー的には 戦闘力高めです。 あとは管理人の住子さんも とてもおちゃめで可愛いおばあちゃんで好きですね。 時々腹黒いところもね。

気軽に読める愉快なドタバタコメディとしてはかなり高評価な一冊でした。 ラブコメとかラブエロ期待すると相当に足下すくわれるのでご注意を:D 下ネタは多いですが「恋愛ラボ」好きなら読んで損はありません。オススメです。

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■関連情報
タイトル『僕らはみんな河合荘 1巻 (ヤングキングコミックス)』
作者宮原るり
出版社少年画報社
発売日2011-05-30
区分一般
カテゴリ漫画
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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