機工魔術士-enchanter-(17) (ガンガンWINGコミックス)』:河内和泉のかんそーぶん

@ 『機工魔術士-enchanter-(17)』:河内和泉(ISBN9784757523340)。 ガンガンWING連載。約6年に渡る連載もついに最終巻。 大好きなおねーさんを守るため、 なんだかんだと周りの大人達に揉まれまくった(笑)少年の成長っぷりを刮目して見よ!!

強敵・カリオストロの領域での戦いは続く。 やっとの思いで取り戻した優香姉の真贋を確かめるため、 単身カリオストロに立ち向かうハルヒコだったが、実力差は大きく 持ち込んだ武器の大半を失い、さらに外部への通路も遮断されてしまう。 深く傷ついたハルヒコの姿を垣間見た優香姉の悲痛な叫びにハルヒコは? はたして一途な少年の努力と想いは無事に思い人に届くのか?

いやもう、ともかく努力に努力を重ね、 苦労しまくったたハルヒコくんにまずはお疲れ様と一声掛けたい気分ですね。 メルクーリオ編以降のしんどさはここに極まりという感じですね。 カリオストロの話の通じなさといったら、 あまりに絶望的で頭を抱えるしかない状態でした:D よくもまあ、アレに真っ向ぶつかったよ、まったく。 物事の真贋とは、 そして自分が見ている「セカイ」は何者が作り、何によって定義されているのか ラストの骨とハルヒコの会話シーンは、 シリーズ後半を綺麗に総まとめとしてくれています。感覚と論理の境界…か。 ま、ラストがどうなるかは是非読んで確かめてみてください。

シリーズ通して。 最初は綺麗なお姉さんハァハァ漫画だと思って読んでいて、 実際それに違いは無かったのですが、シリーズ後半からは 非常に論理的・哲学的な要素が加わってきて、やや難解さ…というか どうしようもない出来事がハルヒコくんと読み手側に突きつけられるようになり 胃には良くないが面白い上にお姉ちゃんは可愛いという大変に難儀な作品に。 しかし根幹は主人公くんの一途な恋と成長物語で貫き通されてブレなかったですね。 たいへん楽しい作品でした。次回作にも期待しています。

で、ハルヒコくんが軸になったせいで、サブキャラ陣のおざなり度が高くなっちゃってた わけですが、単行本オビによると9月売りのガンガンWING誌から番外編の連載が 開始されるとのこと。どのへんにスポットがあたるかは未知数ですが 楽しみに待ちたいと思います。 (Permalink)



■関連情報
タイトル『機工魔術士-enchanter-(17) (ガンガンWINGコミックス)』
作者河内和泉
出版社スクウェア・エニックス
発売日2008-07-26
区分一般
カテゴリ漫画
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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