なのに、ボクはイヤといえない 1 (サンデーGXコミックス)』:車谷晴子のかんそーぶん

@ 『なのに、ボクはイヤといえない(1)』:車谷晴子(ISBN9784091573421)。 携帯系漫画配信サイト モバMAN連載。 従姉の目論見で女装生活をおくることになった気弱少年の危うい目覚めの物語。 その1巻目。

  • 父親の転勤の都合から、親類の家に預けられることになった、 中学1年生になったばかりの男の子・玲。 男性が苦手だという、同居することになった従姉の女子大生・仁菜子の願いを 断り切れず、彼女と二人きりのときには女装して生活する羽目になってしまう。 次第にエスカレートしていく仁菜子の「お願い」に翻弄されるうちに、 玲は後戻りの出来ない深みへと墜ちていく…。

いくつかレビューを読んで気になったので購入。 「これ…アカン奴や…(良い意味で」的な読後感でした:D 女装少年モノにも色々とバリエーションがあると思いますが、 本作はいわゆる「男の娘」な方向というよりは 「女装少年」+「変態性癖」という傾向です。 なので、女の子みたいなボクのドキドキ♥とか 同級生の男の子が気になるの、ボクも男なのに…とか そういう方向を求める向きには今のところ向きません。

玲くんは表紙絵からもわかるようにまだまだ幼さを残す可愛らしい系の 男の子。ひどく気弱でハッキリと自己主張できないところにつけ込まれて ドンドンと後戻り出来ない坂道を転げ落ちていく感じが危うくてたまりませんね。 絵柄的なものもあり、女装時は普通に女の子なのはその筋の方には 不満の出る部分かもしれませんが、本作ではまあそこは重要ではないかなと 個人的には思います。

本作のキモは従姉の仁菜子さんですね。ともかく彼女がヤバいです。 病んでるというか壊れてるというか、張り付いたような笑顔から繰り出す 相当に危うい感じのドSっぷりで、気弱で強くでられない玲くんを じわじわと調教していきます。 優しげな風貌のお姉さん…という仮面に隠された、その透けて見えない本意を 想像するにいやもうちょっとしたホラーですよ、これ。

初めての女装、初めてのショーツ、初めてのブラ、初めてのパンストetc.etc. 次第にエスカレートしていく状況の中で玲くんの中に目覚めるものが何か。 それは是非読んでご確認ください。目覚めるのそっちかよ!!と力強く 突っ込んでしまったことは自己申告しておきます。 ともかく危うい二人の世界に新たな局面が訪れたところで次巻へ続くとなっており 続きが楽しみなところですね。正直なところ破滅型の未来しか待って無さそうですが。 気弱系眼鏡ショタとかお好みなら是非チェックして損は無いかと。

なお、掲載媒体がケータイコミックサイトということもあってか、 GXレーベルではありますが多少踏み込んだ描写もあります。 とはいえ、エロコミ系ではないのでそちら方面はあまり期待しないように。

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■関連情報
タイトル『なのに、ボクはイヤといえない 1 (サンデーGXコミックス)』
作者車谷晴子
出版社小学館
発売日2013-04-19
区分一般
カテゴリ漫画
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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