『マリア様がみてる-フェアウェル ブーケ-(マリア様がみてるシリーズ)』:今野緒雪/ひびき玲音のかんそーぶん
@ 『マリア様がみてる-フェアウェル ブーケ-』:今野緒雪/ひびき玲音(ISBN9784086016315)読了。コバルト文庫新刊。 リリアン学園を舞台とした短編集第五弾。
- とある放課後、いつものように薔薇の館へと向かう紅薔薇様こと祐巳さんが見つけたのは、 何かから身を隠すように繁みでしゃがみ込む祐巳さんのクラス3年松組の担任、鹿取先生の姿だった。 どうも様子がおかしい鹿取先生を薔薇の館に誘い、ハーブティーを振る舞う祐巳さんだったが。 果たして鹿取先生の身に何が起こったのか…幕間劇『フェアウェル ブーケ』I〜VII、 他短編『鞄とストレッチ』、『プライベートTeacher』、『おっぱいクッキー』、 『昨日の敵』、『卒業式まで』、『アナウンスメント』、『薬香草茶話』
コバルト本誌で発表済みの短編を書き下ろしの幕間劇で繋いでいくといういつもの形式の短編集第五弾になります。 今回は「先生」縛りとのことですが、それ以上に多彩なシチュエーションでの物語が展開します。 また、リトルホラーズなどに引き続き、祐巳様世代とは別の時代を思わせる物語も多く、 りリリアン女学院を舞台にした大らかな形でのショートストーリーが楽しめます。 幕間劇のフェアウェル ブーケにはちゃんと現山百合会の面々が登場し、 思った以上に立派に紅薔薇様を務める祐巳さんが見られたりもしますので従来ファンにも十分楽しめるものかと。
気に入ってる短編…というか印象的だったのは「おっぱいクッキー」ですかね。 インパクトのあるタイトルもさることながら、リリアン卒業生3人それぞれが語る記憶の違いが 人間みたいものを見てるのだなぁという感じで愉快でありました。 日本史が苦手な祐巳さんたちのクラスメートの少女が繰り広げる日本史必勝法が愉快な「昨日の敵」や 気になる女教師さんに姉妹になれと猛烈アタックを繰り返す女生徒さんが楽しい「卒業式まで」 あたりも波瀾万丈で楽しめました。
紅薔薇様として、立派な貫禄をみせてくれる祐巳さんですが、祥子様の前では甘えん坊の妹に戻るあたりが また可愛らしいですよね:D 瞳子ちゃんとの一見ドライで、でも理解しあっている姉妹関係も楽しいですが、 やはり王道はこの二人なんでしょう。
今回の収録分を持って、マリ見て短編のストックは終了とのことですが まだまだ色々なお話が読みたいなぁと思いますので、気長に次を待ちたいかなと。
■関連情報 | |
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タイトル | 『マリア様がみてる-フェアウェル ブーケ-(マリア様がみてるシリーズ)』 |
作者 | 今野緒雪/ひびき玲音 |
出版社 | 集英社 |
発売日 | 2012-04-28 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)