『マリア様がみてる-私の巣-(コバルト文庫 こ 7-64)』:今野緒雪/ひびき怜音のかんそーぶん
@ 『マリア様がみてる-私の巣-』:今野緒雪/ひびき怜音(ISBN9784086013635)。 コバルト文庫新刊。発表済みの表題短編に、その続編となるエピソード5本を加えた連作短編集。
リリアン女学園に通う1年生の朝倉百は 早くに父親と死に別れ、キャリアウーマンの母と二人きりで生きてきた。 そんな母の再婚話を聞いて以来、百は原因不明の立ちくらみに襲われるようになってしまう。 そんなある日、学園で何度目かの立ちくらみを起こした百は、 運ばれた保健室で2年生の保健委員 環さまと知り合う。 それ以来、妙に構ってくる環さまに戸惑いを覚える百だったが…「私の巣」。 …二人の少女の間にあるまだ見ぬ絆の姿、 そして二人を包み込むもの…それは暖かな巣のように。
従来の山百合会とその周辺を主軸に据えたマリみてを本流と考えるならば 文字通りの番外編とも言える一冊…かな。 2007年にコバルト誌上にて発表された短編「私の巣-マイ・ネスト-」をふくらませる形で 作られた百と環さまの二人と、学園外の関係者が繰り広げる物語です。 時間軸的には祐巳さんたちが2年生のとき1年間で 山百合会のメンバーもちょこちょこと登場はしますが、ゲスト的な顔見せのみですね。
では面白くなかったのかと問われればまったくそんなことはなく、十分に楽しめる一冊でした。 環さまのキャラクターがとても素敵ですね。 美人さんでありながらも大食漢、百さんが大好きだけどいたずら心旺盛で、 どこか子供っぽい可愛らしいお姉様という感じがなんとも:D ほかの登場人物たちも百さんをはじめ、暗い部分の少ない明快な人物揃いで 読んでいてどこかホッとさせられる暖かなお話でした。
個人的にはこういうマリみても大歓迎かなーと。 マリア様がみつめているエピソードはもっともっとあるでしょうしね:D
■関連情報 | |
タイトル | 『マリア様がみてる-私の巣-(コバルト文庫 こ 7-64)』 |
作者 | 今野緒雪/ひびき怜音 |
出版社 | 集英社 |
発売日 | 2010-01-25 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)