マリア様がみてる-リトルホラーズ-(コバルト文庫 こ 7-62)』:今野緒雪/ひびき怜音のかんそーぶん

@ 『マリア様がみてる-リトル ホラーズ-』:今野緒雪/ひびき玲音(ISBN9784086013055)。 コバルト文庫新刊。リリアン学園を舞台とした短編集。 「リトル ホラーズ」I〜VI、「ホントの嘘」は書き下ろしです。

新学期早々、剣道部の重要な会合をすっぽかした 黄薔薇の由乃様を探す、黄薔薇のつぼみ・有馬菜々。 向かった薔薇の館で白薔薇姉妹に尋ねるも、二人も由乃の姿は見ていないという。 さらに由乃様と同じクラスである紅薔薇の祐巳様の姿も見えないと分かり、 白薔薇のつぼみ・乃梨子様と共に更に探索の輪を広げるが…「リトル ホラーズ」。 他・短編「チナミさんと私」、「ハンカチ拾い」、「ホントの嘘」、 「ワンペア」、「胡蝶の夢」を収録。

コバルト誌にて発表された短編を書き下ろしの幕間劇で繋げるという、 マリみてのいつもの短編集スタイルですが、サブタイトル通り 今回の短編はかなり「不思議」寄りのエピソード揃い。夢現の区別すら怪しい作品もあります。 マリみてとしてみるとかなり異色感が強いですが、 より少女小説的な色合いが強いとも受け取れます。 まあ、本編も終了してることですし、こういうのも十分にアリだと思います:D 「リトル・ホラーズ」以外は山百合会メンバーもメインでは出てきませんしね。

短編の中で気に入ってるのは「ワンペア」かな? 魔性の双子、そして双子の魔性というのはとても魅力的な題材です。 一見平和なリリアンも裏で何が起きているのかは 分からないと…そういう妄想を喚起してくれるお話でした。

「リトル ホラーズ」は待望の「その後の山百合会」の姿ということでなかなかに楽しく 読ませて頂きました。特に由乃さんのダメ姉っぷりがなんとも輝いてましてもうね(笑 菜々さんも入学早々苦労が絶えなさそうです。 ちょこちょことでも様子がうかがえると嬉しいですねー。乃梨子さんの酷い(誉)挿絵に笑った。

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■関連情報
タイトル『マリア様がみてる-リトルホラーズ-(コバルト文庫 こ 7-62)』
作者今野緒雪/ひびき怜音
出版社集英社
発売日2009-07-01
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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