『お釈迦様もみてる-紅か白か-(コバルト文庫)』:今野緒雪/ひびき玲音のかんそーぶん
@ 『お釈迦様もみてる-紅か白か-』:今野緒雪(ISBN9784086011921)読了。 コバルト文庫新刊。「マリア様がみてる」の姉弟版開幕。 男だけの仏教校・花寺学院を舞台にした少年たちの騒がしい日常の物語。 別冊コバルト誌に掲載された本編に後日談・追補的な短編「アンドレの憂鬱」を加えたもの。
先走っては失敗するかつての自分との決別を誓い、 花寺学院高等部の入学式に向かった新入生・福沢祐麒。 しかしその思いとは裏腹に、予想外の事態に先走った結果大失態を演じ、 入学早々生徒会に目を付けられた上に学内でも完全に浮いてしまう。 何かとちょっかいをかけてくる生徒会長・柏木優に辟易しつつも 祐麒の前途多難な高校生活が幕を開けた…。
マリア様がみてる読者にはおなじみの祐巳さんの年子の弟・祐麒くんを主人公に据えて 彼の波乱に満ちた学園生活を描く、マリみてのスピンアウト作品。 マリみて本編では既に祐巳さんも祐麒も2年生も終わりの時期にさしかかっていますが、 本作品は祐麒の高等部入学の時点に立ち戻ってスタートしています。 なのでマリみての方ではすでにおなじみ感のあるキャラたちとの出会いも 描かれていて、そのあたりは楽しかったですね。 相変わらずというかやっぱりそんなかいという柏木さんの様子も堪能出来ましたし。 彼がメインで絡むせいで、アブノーマル感がえらいことになってるのだけが 要注意かも。 マリみてでの祐麒くんと同じように、こちらでもピンポイントでおいしいところをもっていく 祐巳さんの可愛いお姉さんっぷりが楽しかったなー。
とまあ、面白くはあったのですが…。なんというかマリみてには無かった 違和感というか、ぶっちゃけた話無いってこんなん的な部分が ちょっと気になってしまいました。このへんは女子校に対する幻想と 男子校に対する現実感の差が出たかなーというか。 いやずっと共学だったので本当はどうなのかについては 男子校も女子校もわからないんですがね(^^; 女の子がレズ小説読んだときの違和感ってこんな感じなのかしらん?
ま、マリみて愛読者なら読んでおいても損は無し。 柏木さんが嫌いな人は……ご随意に。 (Permalink)
■関連情報 | |
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タイトル | 『お釈迦様もみてる-紅か白か-(コバルト文庫)』 |
作者 | 今野緒雪/ひびき玲音 |
出版社 | 集英社 |
発売日 | 2008-08-01 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)