零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス)』:西尾維新のかんそーぶん

@ 『零崎曲識の人間人間』:西尾維新(ISBN9784061825826)。 「そんな零崎を始めるのも…悪くない」。 零崎シリーズの第三弾。ファウスト誌に掲載された短編3本に書きおろしを加えたもの。 人間人間1「ランドセルランドの戦い」、人間人間2「ロイヤルロイヤリティホテルの音階」 人間人間3「クラッシュクラッシックの面会」、人間人間4「ラストフルラストの本懐」を収録。

竹取山の騒動からしばらく後の日曜日、零崎一賊の長兄・双識は 「可愛い女子中学生」と二人で遊園地デートにやってきていた。 そんな彼らを監視する二つの影…零崎の秘蔵っ子・人識と 「少女趣味-ボルトキープ-」の二つ名を持つ零崎唯一の「菜食主義者」零崎曲識… 「策師」の仕掛けた「小さな戦争」、そのヒトコマに残されなかった曲識の活躍…『ランドセルランドの戦い』。 かつて裏社会を大混乱の渦に叩き込んだ「大戦争」。 若き日の零崎の多くも否応もなく、そして理由も意味も分からず巻き込まれた その大騒動の中で、「正解」にもっとも近づいていた男・曲識。 彼が体験した、後の彼を形作るきっかけとなった超超超高級ホテルでの出来事とは…『ロイヤルロイヤリティホテルの音階』。 双識に託された「妹」無桐伊織の失われた両腕の代わりとなる義手を手に入れるため、 人識は嫌々ながらも曲識を頼ることに。曲識の元を訪れた人識を待ち受ける試練とは…『クラッシュクラッシックの面会』。 誰にも主役になる時はやってくる…それが何時いかなる瞬間かは問わずに…『ラストフルラストの本懐』。

零崎三天王最後の一人・曲識を主軸とした短編ストーリー群…とはいえ 曲識自身が表だって動くことを好まないサブキャラ体質のため、 ほとんどは主軸を別角度から見てる感じになってます。 前作「零崎軋識の人間ノック」でも顕著だった戯言シリーズの前日譚・サイドエピソード的な 側面はさらに強まっていて、戯言シリーズで活躍する連中が大挙して登場するわ、 文字通りサイドエピソードだったりといった風なので 前提として戯言シリーズは読んでおいた方がいいかと。まあ、こっちだけ読んでる人ってのが どれくらいいるかは怪しいところですけど。

見所は「可愛い女子中学生」さんのツイテとか、 仲睦まじい?人識と伊織やら、やっぱり最強だよな赤の人との意外な繋がりとか、 ぷに子さん可愛いよぷに子さんとか。ラストの鮮烈さは印象深いです。 このあたりのなんともいえない思い切りの良さは西尾維新の凄いところだよなと。 まあ、後から後からサイドエピソード増えてるんだから思い切りよくないじゃんという ツッコミはアリな気がしますがネ:D

次の第四弾はついに人識ですか、やっぱり「零崎人識の人間失格」なんですかね? 今回のエピソードと本編展開を踏まえると…なんとも楽しみです。 (Permalink)



■関連情報
タイトル『零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス)』
作者西尾維新
出版社講談社
発売日2008-03
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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