『不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)』:西尾維新のかんそーぶん
@ 『不気味で素朴な囲われた世界』:西尾維新/TAGRO(ISBN9784061825574)。講談社ノベルス新刊。 4年前に発売された『きみとぼくの壊れた世界』と同じ世界観で語られるシリーズ第二弾。
シンボルである時計塔の時計が壊れたままの上総園学園に通う 中一の少年・串中弔士は決まりきった日常に飽き、変革を求めながら日々を送っていた。 そんな彼の日常とは、 奇人として知られ恐れられる姉・小串と乳繰り合い、 姉を信奉するUFO研究会の奇人二人…姉を含めて奇人三人衆と交流し、 クラスメートで生徒会役員の元気少女と程よく過ごし、 そして、音楽室に篭る一人奇人静かなる人払い令・病院坂迷路と将棋を指す…そんな平凡なもの。 そんな折、発生した一つの殺人事件が日常を異常へと塗り替えてゆく。 迷路と共に事件の真犯人を追い始めた弔士が辿り着いた真実とは。 非日常も慣れてしまえば日常と同じ、そんな囲われた世界の物語。
「きみとぼくの壊れた世界」については後味の良くない作品だった…程度にしか 記憶に残っておらず、「病院坂」という姓も、 ああそういやそういうキャラが居たなという程度でわりとまっさらな所で読み進めました。 構造的にはずいぶんと分かりやすい内容で、読んでて特にひっかかるところは無いんじゃないかな。 恒例?の数ページにわたる一気謎解きは健在です。 前作読んでないほうが楽しめるんじゃないか…というのが率直な感想かな。 なんだか「お約束」を踏み倒すのが「お約束」になっている感が やや微妙な感じを残してる感じ。
キャラクターの魅力の出し方は流石の手並みで、 こぐ姉の天然さんっぷりは素直に可愛いですし、 表情がなによりも雄弁過ぎる迷路さんもいい感じと各種萌え台詞もがっつり完備。 萌えるべきポイントでは存分に萌えて 出来るだけ感情移入しながら読み進めることをお勧めしておきます。
いや、さっくり読み通す程度には面白かったですよ。 ただ慣れてしまった、ただそれだけでしょう。慣れないことに慣れたいところです。 あー、なんか上手くまとまらない。
どーでもいいことだが高校時代に描いた4コマ漫画のタイトルが「日常的非日常と非日常的日常」だったなぁと思い出してみたり…。 (Permalink)
■関連情報 | |
タイトル | 『不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)』 |
作者 | 西尾維新 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2007-10 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)