境界線上のホライゾン2〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)』:川上稔/さとやすのかんそーぶん

@ 『境界線上のホライゾンII(下)』:川上稔/さとやす(ISBN9784048679015)。 電撃文庫2009年7月刊行。約1100ページ。 遙かな未来世界。かつての栄華を取り戻すため「歴史再現」を行いつつある世界を舞台に 迫り来る末世の救済と、かつて失った大切なものを取り戻すために「世界」に抗う航空都市艦・武蔵の若者たちの戦いの物語・第二話下巻。 放映中のTVアニメ第二期放送分の原作後半です。

  • 手傷を負いながらも三征西班牙の強襲艦隊を振り切り、英国本土へと上陸した航空都市艦・武蔵の面々。 間近に迫る英国と三征西班牙間での大きな歴史再現「アルマダの海戦」に向けて 蠢く大国間の駆け引きに翻弄されながらも、英国と武蔵との合同春期学園祭が開催される。 祭りの喧噪の中、自分たちの意志を確定させるためのデートへ出かけた総長・葵トーリと姫・ホライゾン=アリアダスト。 だが彼らに英国オクスフォード教導院・生徒会・総長連合…女王の盾符たちの魔手が迫る!! 王と姫を守るため、戦いへと赴いた武蔵総長連合の面々の戦いの行方は…。 そして開かれる英国と武蔵との教導院間会議。武蔵の今後の在り方を世界へと公的に示す初めての場で 副会長・本多正純は何を語るのか。 また、「傷有り」と点蔵の障害だらけの恋の行方は…。 数多の出来事の結果を孕みつつ、歴史は「アルマダの海戦」へと突き進んで行く。

点蔵くんは爆ぜればいいと思います(二度目)

今回も何とか読み終わり。 ともかく他のことが全部ストップしてしまうので読み終わるのも一苦労です。まあ、面白いからよいのですけれどもね。 圧倒的なページ数で描かれるのは、登場人物たちそれぞれの個人の想いの積み重ねとしての政治と戦闘。 ひとつひとつのシーンがそれぞれ大事に描かれており、登場人物たちの想いも、敵も味方も関係無く積み上げられていきます。 どこを取っても、通常ならばクライマックスに持ってきてもなんら問題の無いような戦いが文字通り目白押しに 詰め込まれており、読んでいてボルテージが上がりっぱなしになりますね。

正直なところ見所が多すぎて挙げていくときりがないのですが、 アルマダ海戦でのアデーレさんと武蔵さんたちの活躍はたいへん印象深いものでした。あとやっぱりただ者ではない鈴さんとか。 チート過ぎる賢姉とか、セシルさんとダットリーさんの女王への想いとかも素敵でしたね。色物と思わせておいてこういうのは 卑怯にも思いますが、効果的だとも言えます。妖精女王エリザベス様の愛されキャラっぷりも可愛くてよかったなぁと。 点蔵くんと傷有りさんはもう……点蔵くんは爆ぜればいいと思いますが、傷有りさんの純粋さに免じて許してあげるしかないですな。 どうぞ末まで仲良く夫婦漫才していただければと。傷有りさんはチュー発言あたりで悶絶しますね。 あとは糸引きまくりのセックス発言問題とか、復活の双嬢とか、立花夫妻の夫婦愛とか、 フアナ様とセグントさんのラブラブとかも良かったです。

まあ、これで安心してアニメ第二期が楽しめるというものです。 本作の場合は原作を読んでいた方が多分アニメも楽しめる作りですからね。情報量過多で想像が追いつかない部分を 映像として見せてくれるというのが十分に醍醐味として機能しますので。 ……またラストで次の話数の最初に踏み込んだらどうしよう。やはりこのまま第三話の方にも手を出すかなぁ。

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■関連情報
タイトル『境界線上のホライゾン2〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)』
作者川上稔/さとやす
出版社アスキーメディアワークス
発売日2009-07-10
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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