境界線上のホライゾン1〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)』:川上稔/さとやすのかんそーぶん

@ 境界線上のホライゾンI(下):川上稔/さとやす(ISBN9784048672702)。電撃文庫2008年10月発売。 遙かな未来世界を舞台にした創世の物語。シリーズ2巻目にして第一話最終巻。

「すべての大罪武装を集めた者は末世を左右する力を得るだろう」 三河君主・松平元信が残した言葉により、極東世界諸国の運命は 空中戦艦「武蔵」とホライゾン・Aを中心に大きくうねり始める。 三河消滅の責を贖うため、自害を選択したホライゾンの命運が尽きるまであとわずか。 不可能男・葵トーリを中心とする武蔵アリアダスト教導院の面々は 自らが成すべき事、そして自らが成したいことのために行動を開始する…。

770ページ。これまでに読んだ小説の中でも飛びきりの分厚さなのは間違いなく…。 そしてこの先すでにこれを超えるページ数が待ち構えているというのが信じられませんね(苦笑

そんなたっぷりのページ数を使って紡がれる群像劇は、 それぞれのキャラクターを丁寧に彫り込みつつ配置していき、そして強力な見せ場も提供してくれます。 もっと分冊すればいいのに…と読み始める前は思ってたのですが、これはこの分厚さが必然なのですね。 それなりに切れるところで切ったのが現状というわけですね。 普通なら削り落としてスリム化されるような部分もしっかりと描写されるわけで 個性豊かなキャラクター達や、それぞれの心情も受け取りやすく、 かつ物語世界へ入り込みやすいよう道付けされています。

最終話みたいな第一話をやろうと思ったと後書きにある通り、 一冊通してあっちこっちで名シーンが目白押し。特に今巻はクライマックスだらけで 読んでて楽しいことこの上ありませんでした。ちびちびと読むつもりだったのに わりと一気に読んでしまったりとかが何度か…それでもなかなか読み終わらないあたりが アレですが。上巻では顔見せ中心だった、主人公格となる、武蔵アリアダスト教導院の面々も 縦横無尽に大活躍。様々な形で繰り広げられる闘いはどれも熱く盛り上がるものでした。

たとえば鈴さんの作文朗読シーンが良いシーン過ぎて読んでてもらい泣きしそうになったりですね。 あと商人シロくん驚愕のバトルシーンとか、 シロくん好き好きがダダモレなハイディさんとか微笑ましくて好きですね。 後は、武蔵王の麻呂もといヨシナオ様ですかね。まさか彼の言動に泣かされそうになるとは 上巻段階ではまるで思いもしませんでしたわ。アデーレさんがらみとかたたみかけるの反則。 全体的におっさんキャラが良い味だしまくりですよね、酒井学長といい、教皇総長といい、ガリレオといい…。 シリアスな場面でも繰り広げられるボケ会話と、それに対するツッコミの軽妙さも たいへん好みだったと言えましょう。

総計1000ページを持っての序章、そして250ページを使っての一大戦闘とこれだけやっても まだ物語は第一歩を踏み出したばかり。発売済みの続刊もまだまだありますから 順次読んでいきたいと思います。アニメ始まるまでには読み終えておきたいですしね。

それにしても今から双嬢の変身シーンのアニメ化が楽しみでなりません。 喜美姉さんの戦闘シーンとかも!! きっと良い感じにおっぱいぷるんぷr(略

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■関連情報
タイトル『境界線上のホライゾン1〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)』
作者川上稔/さとやす
出版社アスキーメディアワークス
発売日2008-10-10
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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