『マジャン -畏村奇聞- (1) (ファミ通クリアコミックス)』:カミムラ晋作のかんそーぶん
@ 『マジャン-畏村奇聞-(1)』:カミムラ晋作(ISBN9784047274440)。 携帯電話コンテンツの「E☆エブリスタプレミアム」にて配信中とのこと。 因習に支配された山奥の村に入り込んでしまった少年の苦闘の物語 新感覚麻雀ホラーの1巻目。
父親の生まれ故郷である山間の村・麻上村に住む 叔父の元に身を寄せることとなった麻雀が趣味の中学二年の少年・山里卓次。 新たな環境に新鮮な驚きを隠せずにいた 卓次だったが、叔父の言いつけを破り、 「御山」にわずかに踏み込んでしまったことが卓次の運命を狂わせてゆく。 そして、排他的なクラスメート達の前で 放った卓次の何気ない一言を引き金として 村に潜む因習が卓次へと牙を剥く。 村の中でのヒエラルキーを左右する 神事「マジャン」…すなわち麻雀勝負に 否応なく巻き込まれた卓次の運命は…。
店頭で見かけて購入。ケータイ系のコンテンツは基本的に 連載ノーチェックなので単行本が初見です。 「ベクターケースファイル-稲穂の昆虫記-」などの作画担当でお馴染みの カミムラ晋作先生の単独では初となる単行本は 寒村の因習ネタ+麻雀というなかなか奇抜な取り合わせのホラー調長編。
神事として執り行われる麻雀勝負が絶対とされる村で 勝てば栄誉を、負ければ供物として何か大切なモノを…たとえば指を…失う。 そんな外の常識が通じない世界に知らぬ間に叩き込まれ、 周りの人間達は…家の者も大人達も含めて信用ならない…そんな極限状態の中で 唯一優しくしてくれた女の子のために生き残りを賭けて戦うと。 良い感じに少年漫画してるなーというのが率直な所です。 男性キャラが多めの中、 ヒロインさんの可愛らしさはちゃんと担保されてますしね。 さっそく脱衣麻雀の餌食にされてひん剥かれるのも見目麗しくてGood :D
麻雀の内容はオーソドックスなものから特殊ルール採用の場合もありですが 結構真面目にやってる印象ですかね。 イカサマ系は今のところ姿ありませんし。 卓次くんはデジタル系の万能タイプで、運だけでなく きっちりと場を読みながら知略で勝ちをもぎ取っていく形なので そのあたりも読み応えがありますね。 実際、近代麻雀あたりに載ってても違和感は無いと思います:D
とまあ、組み合わせは奇抜ですが、なかなかに楽しめる一冊だと思います。 麻雀が主軸ではありますが、そこを抜きにしてもお話は 因習系漫画としてきっちり読めるのでご安心を。
なお、山間の村の因習ネタといえば、 今でも「ひぐらしの鳴く頃に」を真っ先に連想される方も多いでしょうが そのあたりは織り込み済みのようでオビ文は竜騎士07氏です(苦笑 まあ、あちらも麻雀スピンオフがあったりしますから、縁は深いかな。
■関連情報 | |
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タイトル | 『マジャン -畏村奇聞- (1) (ファミ通クリアコミックス)』 |
作者 | カミムラ晋作 |
出版社 | エンターブレイン |
発売日 | 2011-07-15 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | 漫画 |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)