るーむ! ROOM NO.1301 (1) (角川コミックス ドラゴンJr. 121-1)』:さっち/新井輝のかんそーぶん

@ 『るーむ!-ROOM NO.1301-(1)』:さっち/新井輝(ISBN9784047125308)。 ドラゴンエイジPure連載。 富士見ミステリー文庫の「ROOM NO.1301」を 挿絵担当のさっち氏による「超解釈」の上でコミカライズしたもの。

ごく普通の高校生・絹川健一は現在クラス委員の大海千夜子と清く正しい男女交際中。 しかし、健一のクラスに転入してきた謎の美少女・桑畑綾が健一を「運命の人」と呼び 一方的に交際を宣言したことから事態は一変してしまう。 健一と綾が交わしたある雨の日のちょっとした出会い …それを勘違いした綾が一方的に押し掛けてきたのだ。 綾の正体は世界的な芸術家であり、 多大な財力と権力を持つ彼女に逆らうことは破滅を意味すると 教師に泣きつかれ、健一は彼女の正体を周囲に隠したまま、その面倒を見るハメに。 しかし、当然恋人の千夜子は多大なショックを受けて情緒不安定だわ 綾のアプローチは常識外れだわとてんやわんや。 はたしてこの奇妙な三角関係の行き着く先は…?

便利な言葉「超解釈」。 上のあらすじを読んだだけで原作読者は首を捻ること請け合いでしょうが 原作との大きな変更点をまとめると

  • 1301…というか謎の13階自体が存在すらしない
  • 健一が恋愛に向いてなくない…っていうかわりと普通の少年に
  • 健一が綾さんと出会ったのが大海さんとつきあい始めて3ヶ月後
  • 綾さんの変人っぷりの角度が違う。よりアグレッシブに。世界的芸術家の設定は同じだがより漫画チックに飛び抜けた絶対権力と超絶財力の持ち主化。ただし本人の自覚は薄い。
  • 綾さんが健一達のクラスに転校してきてしまい、学園ラブコメ化

ということで、この手の改変が笑って許せる人以外にはオススメ出来ません。 でもまあ、原作をそのままってのも難アリですし、 健ちゃんを巡る千夜子ちゃんと綾さんの直接対決などというレアなものが読めるのは うれしいので、私的にはアリです:D えっちしーんが特徴の原作ですが、さすがにこちらでは直接的な性描写はありません。 その分下着分とか水着分は多めなので少年誌的なエロスで脳内補完しましょう。 絵柄は相変わらず不安定気味ですが、堅さの無いほんやりしたラインは独特の魅力アリです。 崩し絵のラブリーさはなかなかのものですよ。

鍵原やホタルも出て来ますし、 原作では今のところあまり出番の無い 綾さんと千夜子ちゃんに焦点を当てたドタバタ学園ラブコメ作品に仕上がってます。 それなりにシリアスなラインも用意されている風ですので まあ、あんまり深く考えずに、公式二次創作…くらいのつもりで読んでみるのも 一興かなと(^-^;;; 個人的にはオススメしたいところですが……。 (Permalink)



■関連情報
タイトル『るーむ! ROOM NO.1301 (1) (角川コミックス ドラゴンJr. 121-1)』
作者さっち/新井輝
出版社富士見書房
発売日2008-01-09
区分一般
カテゴリ漫画
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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