死者の村の少女―サーラの冒険Extra (富士見ファンタジア文庫)』:山本弘のかんそーぶん

@ 『死者の村の少女-サーラの冒険Extra-』:山本弘(ISBN4829118792)。富士見ファンタジア文庫新刊。 ソードワールド短編集。 先日完結したソードワールドノベルズ「サーラの冒険」シリーズのサイドエピソード中短編集。 最終巻の内容に直接繋がるものばかりなので シリーズを読み終わってから読むのが吉のようです。 これをもってシリーズ終了とのことで楽しみに待っていた一冊:D

ザーンの盗賊ギルドマスター・ダルシュが垣間見た絶望の未来とは。 何気ない恋歌が招いた歴史の分岐点…「時の果てまでこの歌を」。 冒険者に憧れる快活な少女リゼット。 秘密の遊びの途中、魔獣を見かけたことから、村に本物の冒険者がやってくる。 彼らの中に同じ年頃の少年を見掛け、興味を抱くが…「リゼットの冒険」。 罪を犯し、サーラの前から消えたデル。 絶望に苛まれながらたどり着いたのは死者が支配する死に絶えた村だった…「死者の村の少女」。 雑誌にて発表された短編二本に書き下ろしの中編一本を加えた短編集。

赴きはそれぞれですが、どれもサーラの冒険らしい「愛」にまつわるストーリーでした。 ソードワールドの物語でありながら、 枠に囚われない自由な発想で紡がれるエピソードはどれも一癖あって良いものです。 特にシリーズのヒロイン・デルを主人公に、彼女の内面に切り込んだ 表題作「死者の村の少女」は既刊読者には特に興味深いでしょう。 本編6巻でダルシュが語った「夢」の詳細である「時の果てまで…」も 最後の戦いが描かれる点において見逃せません。 ともかく「サーラの冒険」ファンの方なら読んでおいて損はないかと。

ですが、個人的な白眉は 山本弘の面目躍如的な「女戦士の危機ごっこ」ネタですね。 リゼットのキャラ造形が趣味丸出しぽいなあと思ってたら…まったく(苦笑 いや、さすがにツボを押さえてるなーとね:D (Permalink)



■関連情報
タイトル『死者の村の少女―サーラの冒険Extra (富士見ファンタジア文庫)』
作者山本弘
出版社富士見書房
発売日2006-12
区分一般
カテゴリライトノベル
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ページ執筆者:東雲あずみ

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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)
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ここは東雲さんの崩壊日記改から「かんそーぶん」を切り出したページです。。 18歳以上対象の作品を取り合うことが 多々ありますので、その旨ご理解の上お読みください。
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