- 骨医者ことパラケルススがユウカナリアに語るその過去…『Viva la Vida』
- 新たな距離感に戸惑う二人、ハルヒコと優香姉のその後…『すきのむこうがわ』
17巻を持って本編終了した本作品の後始末的を含めた形の 番外編シリーズ2冊同時発売の1冊目。 この巻では、人気脇役である骨医者パラケルススを主人公にした彼自身の過去話と 本編その後のハルヒコと優香姉の姿を描いた短編2本を収録です。
骨医者話は…えーと、避妊はしっかりね!! という若者へ向けたメッセージが(違わないけど違 わりと超然としたところのある機工魔術士に登場する大人達の中でも 一等超然として見えた骨の行動原理の一端が見えたかなと。 それにしてもアイちゃんの和みキャラっぷりが素敵だ。
ハルヒコ×優香姉話は…なにこの甘酸っぱいというかお子様的な恋愛は:D 頑張るお姉さんだったり未成熟な女性だったりと 色々な表情を見せてくれる優香姉が可愛くて しょうがねーですな。 脳内桃色遊戯に勤しむハルヒコさんは 全国童貞諸氏の敵で味方でと微妙な立ち位置ですね。 まあ、せいぜい幸せになって頂きたく。
一部、最後だからと文字通りやり逃げ(意味多重)気味の 描写もありーので眼福でありました。 このへんが少年誌の限界っっっ……。19巻感想に続きます。 著者: 機工魔術士 河内和泉 『機工魔術士-enchanter-(19)』:河内和泉9784757525207 ガンガンWING連載。本編終了後のアフターストーリー& 番外編「SEQUEL」シリーズ2巻目にしてシリーズ真の最終巻。
- 彫金師メルクーリオ、その信念の姿…『ethica』
- 頑張ったハルヒコに誕生日プレゼントを!! リサーチに走り回るベルとカコ姉さんと 周囲の人々のその後…『Partita』
- ねえ、フルカネルリ。私、いま……ユウカナリアの決意…『Chronology Protection Conjecture』
メルクーリオ話は、これまで彫り込まれては来なかった 彼女の信念・倫理感を見せていく短編です。 いろいろとしんどく怖いキャラクターではありましたが その行動原理を知る事で見えてくるものもあるかなと。 「彼女」の想いの結末編でもあります。
ベルカコ話は二人のキャラクターに沿って番外編シリーズ唯一のコメディ話。 そしてわりと不遇な扱いを受けたサブキャラクターさんたちの後始末的な部分も。 マナさん…(つ-; 相変わらずベルカコのナイスコンビっぷりは素晴らしいなぁと。 それだけにこれで見納めかと思うと残念でなりません。 それにしても極みの人が怖すぎる(泣
そして真の最終回たるユウカナリア話。 ユウカナリアが抱える様々な想いが交錯します。 ユウカナリアから始まった「機工魔術士」の物語がユウカナリアで終わるのは 必然のことでありまして。行き着く先に何があるのか…それは彼女が歩んできた 道の結果でもあるわけです。 彼女の笑顔の様子が全てかなーとね。
様々な登場人物が存在した本シリーズだけに、ハルヒコくんのお話だけで〆られても どうにも物足りない感が残ったのでこういう形で補完されたことはただただ嬉しいですね。 原作の方はハルヒコの成長物語が軸になったので挟む予知が無かったわけで まあ、そのへんはしょうがないかなと。無理に中途に挟むとグダグダになりかねませんし。 本編読者なら十二分に楽しめるラインナップですし、このラストは読まないと 本作品は終わらないと思うので、外伝だから〜とか言わずに読むべし。
お気に入りは「すきのむこうがわ」と「Chronology...」かな、やぱし。 ユウカネエとユウカナリアあっての機工魔術士ですし。 ああもう…素敵で可愛いお姉さん達に幸多からん事を!!! 姉スキー的にたまらんシリーズだったよ。本当にね。 著者: 機工魔術士 河内和泉