路上ライブを繰り返すシーナ&バケッツの評判はうなぎ登りで、 ついにはインディーズ系音楽番組への出演の話が舞い込む。 佳奈との仲も順調でイケイケ調子のシーナに対して、健一は自己評価と状況との剥離に戸惑っていた。
シーナ編に入ってから、健一くんがわりと分かりやすく悩んでくれて全体的にすっきりした感が。 虚ろな存在だった彼が一個の人格として動き始めたように思います。 どの子もそれぞれに悩んでいるが、その実態が明確になることはあまりなく、 しかしそれぞれの関わり合いによって頑なだった部分がとれて皆変わっていっている… 場としての13階は謎だらけですが、その効果は明確だなぁと。 エピローグでの健一くんと「彼」との会話は趣深かったです。 エキセントリックな部分はあれど、真っ当な青春群像としてもしっかり読めるシリーズに なってきてるんじゃないかと思います。
それにしても佳奈ちゃんの嫌な女の子っぷり…というか普通の女の子っぷりがものすごいなぁと。 実際わりといるよなーこういう子(^-^;;;;; 今回はツバメの空気読めなさっぷりもアレでした。