2011年12月04日
20111204いろいろかんそーぶん
唯たちの大学受験も無事に終わり、卒業を待つばかりとなった軽音部の面々。 ひとり残される形となる後輩のあずさに何かプレゼント出来ないかと 頭を悩ませるも、これといった案はなかなか浮かんでこない。 そんな折、クラスメート達が卒業旅行を計画していると耳にし、 プレゼント計画は横に置いて、自分たちもと旅行計画を練り始めるが…。
ひとことで言えば超ファン向けムービーという感じかなぁ。 アニメ版のけいおん!が全編好きで好きでたまらない向きには 極めて誠実に作られた、 アニメ2期後半の補完エピソードだったと言えると思います。
CMなどではロンドン旅行部分がクローズアップされていますが、 物語の中での重要度は実際にはそこには置かれておらず、 「世界に飛び出しても、HTTはHTTのままである」という面を 強調するための舞台装置だったかなと。 もちろん美術等極めて頑張って作られており、 異文化交流など細かい出来事は 楽しいのですが、やっぱりメインはキャッキャと楽しげな HTTメンバーの交流なわけですよ。
映画のもう一つの主軸は「梓に何を残すべきか」かな。 この解はすでにTV第二期のラストで示されているわけですが、 そこに辿り着くまでの3年生組の右往左往は、わりと「音楽人」してる 感が強いですね。 作詞に頭を悩ませる唯などTV版では あまりクローズアップされなかった面が描かれており 冒頭の「音楽性の違い」ネタも含めて 「お前ら部活しろよ! 音楽やれよ!」という定番突っ込みに対する ひとつの解だったのかなとも思います。
そういう内容からか、梓の描写がとにもかくにも愛に溢れていました。 特に、いわゆる「ゆいあず」的には美味しすぎて 鼻血吹きそうなシーンが目白押しです。 唯の性癖を勘違いして、怯え避けまくるあずにゃんとか何そのご褒美だよね。
で、さあ私がみて満足したかと問われれば、満足した面もあり 不満だった面もありと評価的にはやや辛めの感じかなと。 「「映画だからといって気負わない」と気負ってる」感じがするというかですね。 とかく劇場版は何か大きなことをやらないといけない、 従来と違う面を魅せないといけないという風に作られて爆死するということは よくあるかなと思うのですが、本作品は前述した通りに 「彼女達はどこへ行こうと変わらない」ことが重視されていて 良くも悪くも「TVシリーズの時間拡張スペシャル版」になっちゃってるんですよね。 なので、ややインパクト不足で肩すかし感があったかなとも思うわけです。
特にライブシーンかな。 TV版であったPV風ムービーをファン達が思い切り拒否した弊害もあると思いますが リアルであるがゆえにこじんまりとした感が否めず、 TV版のときと同じにライブシーンを正面切って描き切る!!みたいな気概も無い 従来通りのライブシーンの繰り返しといった感じを受けてしまいました。 曲も従来曲中心なものだから余計にね。 EDの方は…曲がいまいちしっくり来ずに残念。 おさげ眼鏡は大変良かったですが:D___
なんだか膨大な回数見に来いというシートも貰いましたが 私としては1回みとけば十分かなとも。BDは買うと思いますけれど。 勘違いして欲しくないのは、決して悪い出来ではないということです。 「アニメのけいおん!」という作品に何を期待して見に行ったかによって評価が 変わるということです。おーばー。