艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます! (角川スニーカー文庫)』:鷹見一幸/GUNPのかんそーぶん

@ 『艦隊これくしょん-艦これ- 一航戦、出ます!』:鷹見一幸/GUNP(ISBN9784041011980)読了。角川スニーカー文庫新刊。DMMで展開中のブラウザゲーム「艦隊これくしょん-艦これ-」のノベライズ版スニーカー文庫からの第一弾。 平和な海を取り戻すため、船霊を宿す艦娘の戦いは続く…。

  • 突如出現し、人類から平和な海を奪い去った「深海棲艦」。 人類の力では太刀打ちできない「深海棲艦」の脅威に対し、人類は 妖精たちの助力を得て「艦娘」と呼ばれる少女たちを召喚し、これに対抗していた。 「艦娘」たちは、人類の中から選び出された「提督」の指揮のもと、 鎮守府を中心とした反攻作戦を展開。 数多の失敗と試行錯誤の上で、 鎮守府周辺海域及び南西海域をその手に取り戻しつつあった。 その頃、各地で従来とは比較にならない脅威を秘めた深海棲艦が出没し始める。 事態を重く見た提督は、その原因と思われる 南方海域サンタクロース諸島の泊地に潜む「泊地空母姫」の討伐を決断する。 だが、無謀とも思える作戦に艦娘たちの動揺は大きく……。

各方面で大人気の艦これのノベライズは 複数のラノベレーベルで展開されるようですが、今回のこれはスニーカー文庫版。 あのゲームの世界観がどのように表現されているのかが注目点でしたが、 全体的にかなりゲーム本体に寄せた作りになっていて、世界観の補強という 意味合いでもかなり良い教材になる一冊かなと思います。 まあ、色々と細かい部分はやっぱり説明が足りないですし、 どこまでがオフィシャル設定扱いなのかはわからんのですけれどね。

多くの艦娘たちの中、こちらの本で主役を張るのは第一航空戦隊の 正規空母・赤城さんと同じく正規空母の加賀さん……と見せかけて 実は各章ごとでフィーチャーされる艦娘が変わる構成になっています。 サブタイトルになってるだけあって、一航戦組はやや優遇されてますが、 天龍田、長陸奥、妙高四姉妹、第六駆逐隊(暁・響・雷・電)などもガッツリと 活躍します。

ゲーム本編での燃費の悪さから、 すっかり食いしん坊キャラにされてしまった赤城さんはこちらでも 食べ物に相当弱い人扱いされてしまってますね。でも優しく面倒見の良いお姉さん でもやるときはやる人という感じなので、お姉さんスキー的には 大変魅力的だったかと。加賀さんも赤城さんにドギマギする様子や クールな激情家っぷりが強調されていて○でした。 やたらに脳筋男前な長門さんとかも美味しゅうございました。 あそこまで考えるな感じるんだ!!な人だとは思ってなかったよ!!>長門さん

特に天龍、龍田と第六駆逐隊の章は、繰り広げられる戦闘も熱く、 天龍と龍田のラブラブ姉妹っぷりもたいへん美味しくて御馳走様でした。 面倒見のよい姉御な天龍さんはもちろんのこと、 龍田さんの微妙に薄幸そうな感じがやっぱりそそりますよね(何

個人的に面白かったのは「武装開発」にあたる部分の描写ですかね。 ゲーム中でもあちこちで登場するいわゆる「妖精」さんたちがどのような 役割を果たしていて、かつどのように武装が開発され、さらに艦娘たちが どのようにして装備するのかが描かれていて、現役提督としては思わずニヤリと してしまうと思います。秘書艦要素や、資源投入、開発の成否、運試し感なども 取り入れられていていますしね。本当、「それ」でいい装備が出るなら ゲームでもやりたいんですけれど(苦笑

ストーリー面はゲーム本編でも繰り広げられるイベント海域戦の流れを追いつつ、 局面局面の提督及び艦娘たちの様子を描くという感じで、お話を楽しむというよりは キャラクターとシチュエーションを楽しむといった要素が大きかったかなと。 なお、戦闘シーンは内容の厚みに差はあれど、なかなか熱い内容となっており、 「艦娘」の戦いがどのようなものなのかというのを想像するよい補強材 になっていると思いました。

名前をあげなかった他の艦娘たちも多数登場しており、 ゲームのプレイヤーならまず間違い無く楽しめる一冊だと思います。 特に苦しいイベント戦をひーこら言いながら駆け抜けた経験のある提督なら 涙無しには読めないかもしれません(笑 ゲーム本編では語られない「艦隊これくしょん」の世界をより理解するためには 最適の一冊だと思いますよ。お話的には続けられそうですが、さてどうなるのかな?

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■関連情報
タイトル『艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます! (角川スニーカー文庫)』
作者鷹見一幸/GUNP
出版社KADOKAWA/角川書店
発売日2014-01-31
区分一般
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ページ執筆者:東雲あずみ

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