『きぐタン-可愛くて凶悪な○○者- (HJ文庫)』:神野オキナ/狐印のかんそーぶん
@ 『きぐタン-可愛くて凶悪な○○者-』:神野オキナ/狐印(ISBN9784894258518)。 HJ文庫新刊。 完全新作。着ぐるみ美幼女探偵の助手に任命されてしまったオタク少年の戦い。「がお」
学園一巨大な同好会と呼ばれるメディア研究会の副会長など務めている オタクで眼鏡な少年・間墨隆太。 学園の美人理事長に呼び出された隆太は とある「アルバイト」を否応なく引き受ける羽目になる。 それは学園で起きようとしている「殺人鬼による連続殺人事件」の阻止のため 調査を行う人物の助手を務めるというものだった。 そして引き合わされた「人物」の姿に隆太は困惑をさらに深めることになる。 それが隆太と彼女… デフォルメされたライオンの着ぐるみに身を包んだ 幼い少女【華子・マリア・アヴェンリー・田中】の出会いだった。 さっそく調査を始めた二人だったが………
コミカルな美幼女探偵とのうきうき探偵ごっこ…と思わせておいて以下略。 完結したHJ文庫での前作「うらにわのかみさま」とは180度違い、人死にアリアリ、 シリアス&バイオレンスな方の神野オキナ作品でした。 お話のスジ自体は極めて真っ直ぐでひっかかるような部分は無いかと。 細かく予想の上は行ってくれたので個人的には満足です。
ヒロイン陣。 表題&表紙であり、この作品の象徴たる「きぐタン」こと 華子さんのキャラクターの美味しさは 素晴らしいですな。その涼やかさと優雅さと見た目のギャップ、そしてちょっぴりのお茶目さん …これらの相乗効果による破壊力は相当なものでした。 彼女のモデルはあとがきで暴露されているように 「ねんどろいど らいおんセイバー」なわけですが それ以外にも色々なコスチュームが登場しますのでお楽しみに。 もう一人のヒロイン・天沢礼奈さんは引っ込み思案系美少女のテンプレート的な人で かつ、ウチに熱い魂を持った素敵な人でした。 それだけにもう読んでて行く末が気がかりで気がかりでねぇ…。
甘やかなラブコメディな日常と、その裏にあるシビアで救いのない非日常… その狭間を行くことになる隆太をどう捉えるか、どう受け入れるかは 人によって別れる所かなぁと思います。本作のキモはぶっちゃけた話 華子さんではなくてこっちじゃないかなぁと。
挿絵は「かのこん」の挿絵も担当されている狐印さん。 やー、このチョイスは絶品でした。華子さん魅惑のお姿の麗しいこと麗しいこと。 コミカルでありながらも、美しいという絶妙なバランスが素敵でした。 あとは天沢さんも巨乳眼鏡ハァハァ。
お話としては単巻で完結。後は続けようと思えば続けられるけど そういう色気を出している感じは薄いですね。お話の流れ的にも 続いて欲しいかは結構微妙なところでして、複雑な気分です。 こっちのラインの神野オキナはあまり評価を受けてない感が強いので そろそろ当たって欲しくはあるのですが…はてさて。
なお今作もお馴染みのクロスオーバーネタアリです。 今回はシュレイオーと奪還者ですか(^-^; お掃除屋さんたちもどこかのキャラかなとは思いましたが ちょっとよく分かりませんでした。 (Permalink)
■関連情報 | |
タイトル | 『きぐタン-可愛くて凶悪な○○者- (HJ文庫)』 |
作者 | 神野オキナ/狐印 |
出版社 | ホビージャパン |
発売日 | 2009-04-01 |
区分 | 一般 |
カテゴリ | ライトノベル |
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Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)